702講義室
2017-01-21 09:59:00
生き地獄の正体
人間を閉じ込める牢獄
それは
「死にたくないという生存本能」に他ならない
人間に死なれてはならない理由
それは
「人間界は地獄の一様相」なのだから
一切皆苦
「死にたくない、次も人間に生まれたい」
は鉄格子の幻覚にすぎない
人間に死なれて困るのは
慈悲深い神にほかならない
人間は死を覚悟するとき
すべての苦悩から解放される
死とともに生きる
南無阿弥陀仏
2017-01-20 08:30:00
即身仏教
南無阿弥陀仏
極楽浄土へと迎えられ
すでに救われたる身と
確信し、感謝の心で生きるとき
すべての不安と恐怖は霧散し
苦悩と悲嘆は面白味にすら変わる
死を覚悟し、死と供に生きる者に
もはや恐れるもの無し
2017-01-19 08:10:00
自灯明、法灯明
昔、人は砂漠を旅するのに星を目印にしたと言います
しかし、旅人は星を目指したわけではありません
人生を歩むとはそういうことでしょうか
果てしなく広がる2次元の世界に
行き着く処などありません
目標とは誰かの付けた印でしかないのです
価値とは相対的関係性でしかないからです
目的至上主義にとって、歩むという行為は
無駄な犠牲以外にほかなりません
しかし
目的が幻ならば、すべては無意味なのです
あるのは、歩み続けるということだけ
水が流れを留めれば腐敗するように
人もまた、歩みを止めれば腐るということでしょう
今、ここに歩み続ける自分が確かにいる
自分の歩いているこの場所がすべてなのです
2017-01-18 09:35:00
諸法実相
正義は悪があって初めて存在する
悪のない世界に正義は存在しない
光明は闇があって初めて認識する
闇のない世界に光は認識しえない
この世における網羅万象はすべて
必然的存在理由がある存在であり
そのままですべて価値があるのだ
諸法実相
問題は
尺度を限定しようとすることにある
宇宙は関係性構造により成り立つ
単独で存在するものは何一つない
縁起
多様なる相対的価値観の混沌に
唯一絶対的価値を限定する行為
これこそが煩悩のなせる業にほかならない
2017-01-17 08:30:00
苦もまた真なり
こんな話を聞いたことがあります
ウナギの養殖には、稚魚であるシラスが必要です
日本は、外国からその多くを輸入しているのですが
たとえば、カナダからの長時間の輸送になると
繊細なシラスは、90%が死んでしまうそうです
そこでとられた対応策が、なんと無謀にも
天敵であるナマズを水槽に一緒に入れて
輸送するという逆転の発想でした
シラスはエサにされないように必死で逃げ回ります
結局、到着時にはナマズに20%は食べられますが
残り80%は元気に生きているんだそうです
南極大陸には、ホワイトアウトという現象があります
上空の雲と地上の雪が光を乱反射することによって
世界一面が、光そのものになってしまう現象です
影がないと人間は距離感も方向感覚もなくなり
自分が今どこにいるのか全く分からないといいます
光と影があって初めてものを見ることができるのです
光は幸せの象徴であり、影は不幸の象徴です
不幸という影と、幸せという光が供にあって
初めて、人生は姿を現すのかもしれません
平和で安心して暮らせる世界が理想であることに違いないでしょう
がしかし、敵だとか困難もまた必要だからあるのかもしれません
諸法実相
あるものはあるべきしてあり
あらゆるものが真理なのです