702講義室
2016-12-26 08:41:00
無と空に関する考察
空という概念は縁起という思想から展開したものですが
ここでは
無との関係において考察してみたいと思います
0ゼロという概念、無および空という概念は
ともに古代インドで発明されたものです
0 = 無 = 空
であるが、それぞれは全く違うものです
無とは、文字どうり何もないということです
それに対して
空とは、バランスよくあるということです
どういうことかといえば
X軸上の原点は0ですが
+1と-1が同時に存在しても=0です
+1~-1までぎっしり存在しても=0となり
+∞(無限大)~-∞(無限大)まですべてが存在しても=0です
同じ0でも全く違うことがわかると思います
さらに0と1を数字として同等に扱うとすれば
0と無も違うということになります
無とはX軸そのものがないということになるのです
つまり
無とは何もないということ
空とはすべてがあるということ
2016-12-25 09:41:00
芸術の根拠
我々人間は、宇宙の産物であるとともに
宇宙そのものでもあります
美術や音楽という芸術性情動は
個人的、主観的要因を超えた
人間の根源的生理
に適ったものであると考えるべきです
美術や音楽、かおり、味わい、肌触りなど
五感を通して入力される情動は
脳の情報処理による結果であり
宇宙の根源的性質である1/f のゆらぎ
に根拠を持つと仮定されます
この1/f のゆらぎが共通の素地であるならば
音の情報に色の情動を感じ
色の情報に音の情動を感じ
ても不思議ではなく
見る絵を聞く絵に変換することも
音楽を見る音楽に変換することも
可能であり
可能なものがだけが芸術である
という客観的基準になりうるかもしれません
2016-12-24 07:43:00
美の根拠
自然界は、1/f のゆらぎに満ちています
そして、そのゆらぎに心地よさを感じます
星のまたたき、水のせせらぎ
草原を吹き渡る風
よせては返す波に潮騒の音
音楽や美術にも 1/f のゆらぎが認められます
人間は、宇宙の一部であり
人間の体も脳も
宇宙と同一の原子や分子から形作られています
1/f のゆらぎに、人間の脳が
心地よい同調を示しても不思議ではないでしょう
芸術とは何か?
1/f のゆらぎも、ひとつの要素かもしれません
2016-12-23 07:40:00
この世はモザイク仕様
△e×△t>h (量子力学の不確定性の公式)
△eはエネルギーの分布、△tは時間の分布、それがプランク定数より大きい
この公式が意味するところは
時間には最小ユニットがある
つまり
時間は不連続でつながっていない
ということです
時間の最小単位は
10のマイナス44乗秒というプランク時間(1兆×1兆×1兆分の1秒)
つまりこの世は、ぱらぱらマンガのようなものなのです
さらに
プランク定数hは、空間の最小単位です
空間の最小単位は
約6.62606896×10のマイナス34乗メートル(1兆×1兆×10億分の1メートル)
つまり
空間は不連続でつながっていない
モザイクのようなものなのです
時空間が連続的につながっていないのならば
どうして次の世界に生きることができるのか?
時間と空間が流れているのは生命だけであり
それ以外は、一つの時空間に閉じ込められる
不連続なものを飛び越えることができるのが
生命現象
2016-12-22 07:38:00
ネズミの1時間
時間は、すべての人に平等である
お金持ちであろうが、なんであろうが
1日は24時間であり、1分は60秒である
でも、これって本当だろうか?
物理的時間とは、地球の自転と公転を基準に割り出したもので
すべてのものに共通する基準だと思い込んではいないだろうか
ではここで、時間を生物学的に捉え直してみましょう
私たち人間の体を刻んでいるリズムに心臓の鼓動があります
ここに、哺乳類動物の心拍数に関して面白い事実があります
それは
すべての種に共通して、一生の心拍数は20億回ということです
物理的時間計算ならば
ゾウは90年、ネズミは3年の寿命ですが
心臓の拍動を基準に生理的時間で考えるならば
ゾウもネズミも同じ長さの時間で死ぬことになります
ゾウもネズミも人間も
一生を生きた時間感覚は同じでしょう