2018-01-29 11:57:00
人間の行動には、必ず意図があります
確かに
何も考えていないと思われる人、反射だけの人
というのもいるようですが
その人が、顕在意識において何も考えていなくても
潜在意識のレベルにおいては、必ず何らかの意図を持っている
のだそうです
さて
絵を描く意図とは、どのようなものでしょうか?
ここでは
お金、虚栄心、社会的成功などの二次的な話ではなく
作品に託される本質的な意図に焦点を当てて論考したいと思います
私たち人間は、言語空間に生き、言語により思考します
しかし
視覚情報を言語化した場合、その大半が欠落してしまうのと同様
言語情報をそのまま画像に変換したのでは、さらなる欠落・固定化が起るだけです
言語性思考と視覚性思考とは、そもそも次元の違うものですが
絵画を意図する場合、そのどちらも同時に包含した思考でなければならない
次元の違うものを、同時に存在させることなど不可能にも思われるが
この二つの次元を包括する上位概念に、抽象度を上げて思考する必要があるということです
「言うは易く行うは難し」どころか
「言うも難しく行うはさらに難し」ではありますが
意図が、作品の主幹に据えられる現代美術において
その意図のあり様が、芸術であるための根幹であることは言うまでもありません