2017-02-16 09:40:00
源平争乱や飢餓に翻弄され、死を目の当たりにする民衆にとって
もはや、律令も王法も仏法もへったくれもない危機的状況において
法然の一心は、民衆の救済に集約します
自力行による悟りの難しい凡夫には
ひたすら念仏を称へ
阿弥陀仏に救ってもらう浄土門しかない
法然は、その論理を『無量寿経』に求めます
法蔵菩薩が悟りを開くに、四十八願の誓願をたてた
その第十八願に、専修念仏の根拠を見出します
「阿弥陀仏は、我が名を称える者なら
どんな者でも浄土に迎えて必ず仏とする」
弥陀の本願により、どんな凡夫でも他力により浄土門に入れる
これは、仏教史においてかつてあり得ない大胆な発想であった